お茶といえば静岡、静岡といえばお茶。静岡県は、言わずと知れた、日本一の“茶どころ”です。
県内には、牧之原・磐田原・愛鷹山・小笠山山麓、安倍川・大井川・天竜川流域の山間部など、少なく見積もっても20を超えるお茶の産地があり、なんと、全国の茶栽培面積の約40%を静岡県がしめています。
また、静岡県は日本一、お茶を飲む県でもあります。
例えば、R2年の総務省統計局「家計調査」によると、一世帯当たりの「緑茶」の年間支出金額の全国平均は3,817円。それに対し、支出金額第一位の静岡県静岡市は9,191円。全国平均の2.4倍以上です。年間購入量で見ても、全国平均が827gなのに対し、購入量第一位の静岡県静岡市は2,323gなので、2.8倍以上となっています。
※補足:「家計調査」とは「都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり支出金額,購入数量 及び平均価
格」であるため、上記を「静岡県」ではなく「静岡県静岡市」としています。
※参照元
総務省統計局
静岡県公式ホームページ
「静岡県」とともに、日本茶の三大産地と呼ばれている、「鹿児島県」「三重県」も、全国トップレベルでお茶が多く購買、消費されています。
茶産地に住む人々の周りには、幼い頃から、身近に茶園や、お茶関係の仕事に携わる人たち、そして、“お茶”がごく近い場所にあるため、お茶を飲む習慣が自然に身についているものと思われます。
近年、日本茶の、生産者数、生産量、栽培面積、消費量、日本茶を取り巻くものの多くが減少傾向となっていますが、この傾向は、“日本一の茶どころ静岡”でも例外ではありません。
そんな状況の中、静岡県では、平成25年に「ふじのくに『茶の都しずおか』憲章」を制定、平成 28年には、「小中学校の児童生徒の静岡茶の愛飲の促進に関する条例」を制定するなど、次の世代に茶を継承していくための取組に力を入れています。
上記、「小中学校の児童生徒の静岡茶の愛飲の促進に関する条例」の目的は、「静岡茶が児童生徒にとってもっと身近なものとなり、健全な心と体を培い、豊かな人間性を育むとともに、毎日の習慣として静岡茶を飲むこと」。
自分たちの故郷の文化をよく知って、誇りを持って継承していく、そういう教育を丁寧に行うこと、素晴らしいことです!
さらに、“お茶”という素材の性質上、お茶を通して生活習慣や健康についての理解を深めることもできるし、家族や身近な人たちと食卓を囲んで「お茶のみ」することで人間関係やコミュニケーション能力も育つ、という!
茶育、いいことづくめです!!
そんな静岡県では、茶の歴史や文化、栽培方法や製造方法、成分や効能、美味しい煎れかたまで、お茶の全てをとても分かり易く解説した「事典」を作成し、県内の小学校や図書館に無料配布しています。
その名も、
『めざせ!お茶博士こどもお茶小事典-お茶の基本108と88のQ&A-』
小学生向けというだけあって、お茶に関する基礎的な知識がわかりやすく凝縮されており、お茶に興味を持ち始めた方や、基礎的なことを知りたい方など、大人にもおススメです!
静岡県の公式ホームページから誰でも無料でダウンロードできますので、是非、一度目を通してみてください。