高千穂地域のお茶とは、主にこの西臼杵郡の3町の事を言います。
高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町。
熊本県と大分県の県境なので宮崎県の最北部。
天孫降臨伝説が残るパワースポットが多いこの地域は、標高が高い為、お茶には独特の香りがあります。
しかも、貴重な釜炒り茶(日本全体で生産される緑茶の中の1%程度)。
釜炒り茶の他にも、国内でも有名な発酵茶の先進地域で、紅茶、半発酵茶(烏龍茶)、白茶や黒茶(後発酵茶)もあります。
そんな高千穂地域の生産者さんの中から、今回は五ヶ瀬町の宮崎茶房さんに伺いました。
宮崎茶房さんには、年に4回ぐらいは毎年訪問させて頂きます。
クオリティーが高く、ここでしか頂けないお茶を飲ませてくださる。
そして、何より、楽しいお話をしながら頂く茶房のお茶は、最高!!なんです。
今回の訪問で、とても楽しみにしていたのは、工場の横に新築された販売所兼、体験所。
ここが建築途中の頃から、『いつできあがるかなー』と思いながら完成を待っていましたが、やっと念願叶い、木材の良い香りのする店舗に訪問できました。
やはりイメージ通りで、2階から見る茶畑の景色が美しい。
晴れた日は阿蘇の外輪山も見えます。
そんな中で頂くお茶は本当に格別。
今回も一通り、釜炒り茶~半発酵やほうじ茶まで飲ませて頂きました。
それに、かなり広い!これなら一度にたくさんの人に対応できます。
畳の部屋もあるので、ここで寝てしまっても大丈夫だそうです。
太い煙突は1階と2階にある薪ストーブ。
暖かいイメージが強い宮崎県ですが、ここ高千穂地域は、県内最北端。
冬には雪が降る茶産地ですからストーブは必需品。電気じゃ全くあたたまらない。
やはり薪ストーブは芯からポカポカになります。
宮崎茶房さん、これから沢山の訪問者の受け入れも本格的に始まるでしょうし、何よりもこの施設が出来た事で、働いているスタッフの作業効率がUPしているし、軒下でBBQしたり、楽しそうに仕事をしている姿をみると、地域で暮らす事の幸せや豊かさを感じます。
良い事しか感じない。
そんな場所でした。そんな場所で作られているお茶が売れているのは納得できます。
「宮﨑県の高千穂」と聞くと、お馴染みの“高千穂牧場”を思い浮かべる方が多いようです。
でも実は、高千穂牧場と、こことは、場所がまるで違う。
ここが県内最北端であるのに対し、高千穂牧場は宮崎県の南部、鹿児島県との県境に連なる霧島連山の高千穂峰の近くにあるんです。
茶産地のこの高千穂と牧場がある高千穂は直線距離で100㎞も離れています。宮崎県の北端と南端と言っていいぐらい。
茶産地の方は高千穂神社が有名。高千穂峰の方は乳製品が有名。面白いですね。
同じ名前の地域が同じ県内にあるなんて。
ここ、お茶の高千穂は、天孫降臨、そんな古から続く地域です。
僕は、神社巡りが好きで、ここ高千穂には懐かしい思い出もあり、地元の方々(主に生産者)から教えて頂いた情報を元に、地域を歩いてみました。
高千穂神社、高千穂峡、天岩戸神社、他にも秘密の神社複数・・・
どの神社にも巨木があり、流れる時の長さが伝わってきます。
ここにお住まいになっている神々が、地域に暮らす一人一人を見守ってくれているなら、こんなに素敵で力強い場所はありません。
僕はどこに行っても、人工的な社殿にあまり興味がなく、そこにあるご神木や岩など、自然物に惹かれます。
この地域のあらゆる神社を廻って思うのは、「やはり高千穂のお茶って、神様のお茶と呼んでもいいのではないか」ということ。
2022年10月には、高千穂神社で祈祷済のお茶の一煎パックを発売予定。
地域の多様性がわかる飲み比べパック。
販売を開始したら、こちらで改めてお知らせします。
お守りを選ぶようにお好みのお茶を選んで頂けると嬉しいです。
◆銘柄:五ヶ瀬茶(高千穂茶)宮崎県五ヶ瀬町
◆生産者名:宮﨑茶房
◆住所:宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野内4966
◆HP:http://www.miyazaki-sabou.com/