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2022.10.31 Update

【満員御礼】11月26日(土)釜炒り茶の里、宮崎県高千穂で“茶たび”開催

宮崎県高千穂地域と「釜炒り茶」

皆さま、「釜炒り茶(かまいりちゃ)」をご存知ですか?

私たちが普段よく飲んでいる、針状の細い茶葉で、煎れると鮮やかな緑色の水色(“すいしょく”とはお茶を煎れたときの水の色のことです)になるあの緑茶は、摘み取った生葉を高温で蒸す「蒸し製法」でつくられます。

日本のお茶の生産量のほとんどを占める、つまり市場に出回っている量も最も多いのが、この「蒸し製法」の緑茶。

それに対し、「釜炒り製法」の緑茶は、生葉を鉄製の釜で炒ってつくります。
こちらは、茶葉の形は勾玉状、煎れると透明感の有る黄金色の水色になり、釜で炒ることで生まれる独特の香ばしい香りが特徴の緑茶です。

「釜炒り茶?知らないな~」と思われる方も多いでしょう。
それもそのハズ、この「釜炒り製」の緑茶、通称「釜炒り茶」が、日本の緑茶生産量に占める割合はわずか1%以下!!0.2%程度というデータもあるほど、生産地以外では滅多にお目にかかれない希少性の高い緑茶なんです。

釜炒り茶の生産割合の1%のうち、約50%は宮崎県でつくられており、その50%のうちの大半が高千穂地域(宮崎県西臼杵郡の3町、高千穂町・五ヶ瀬町・日之影町)でつくられています。

私たちが「お茶」や「緑茶」や「日本茶」と言われて、まっさきに思い浮かべるのが「針状の茶葉、黄緑色の水色のお茶」であるのに対し、高千穂地域の方たちの頭に浮かぶのは、もちろん「勾玉状の茶葉、黄金色の水色のお茶」である「釜炒り茶」です。

「ちょっと一服」のときに出てくるのも、来客に煎れるのも、お葬式の際の香典返しとなるのも、「釜炒り茶」。高千穂地域の方にとっては、昔から親しんでおり、今も生活に密着している「釜炒り茶」です。

高千穂地域の方たちは、この「釜炒り茶」を、生活の友として、郷土の誇りとして、大切に大切に受け継ぎ、生産し、飲まれています。

しかし、全国の就農人口が減少し続けている今、高千穂地域も例外ではなく、「釜炒り茶」を生産・製造できる人が、年々減少しています。

ただでさえ1%以下という希少性なのに、このままでは飲むことができなくなってしまう!

11月26日(土)「釜炒り茶」の体験イベント開催

「釜炒り茶」を守っていくために、もっと多くの人に知って欲しい!
そんな思いから、2022年11月26日(土)、「一般社団法人ツーリズム高千穂郷」が中心となり、釜炒り茶の体験イベントが開催されます。その名も「茶たび」。

ちなみに、「ツーリズム高千穂郷」とは、高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町、椎葉村、諸塚村の5つの自治体と観光協会が連携して立ち上げた、広域観光組織です。農村民泊や農業体験を中心に、高千穂地域の魅力を発信し、高千穂地域を好きになっていただく機会を提供し、関係人口を増加させるための取り組みを多数行っています。

今回は、日之影町(ひのかげちょう)の「一心園(いっしんえん)」さんの茶畑&工場での体験プログラムだそう。

一心園さんは、イギリスの高級食品小売組合(Guild of Fine Food)が主催する「Great Taste」という食品コンテストで10年連続受賞(特上/特選)を果たすなど、国内外で高い評価を得る茶園さんです。

無農薬・化学肥料不使用の有機栽培で育んだ茶葉を、熟練の技で釜炒り茶に仕上げます。
日本よりかなり厳しい欧州の残留農薬基準をクリアした上で、味や香りも評価されての、海外コンテスト受賞!

どんな味か?どんな香りか?どのような場所で、どのようにしてつくられているのか?気になりませんか?

そんな、「気になる!」をいっぺんに満足させてくれるのが、この「茶たび」。
詳細を下記に記載します。

イギリスのコンテストに入賞した一心園さんの「月の雫」シリーズ

「釜炒り茶」の体験イベントの概要

「茶たび」概要

◆開催日時:2022年11月26日(土) 10:30〜12:30頃
◆開催場所:一心園(宮崎県西臼杵郡日之影町大字七折9323)
◆参加料金:大人2,500円、中学生1,500円、小学生以下500円
      ※イベント保険料込み、一心園の釜炒り茶のお土産付き

◆内容:
①生産者と一緒に美しく、清々しい茶畑を散策
②いにしえの石臼で釜炒り粉抹茶作り体験(お持ち帰りできます)
③釜炒り茶の飲み比べ体験(釜炒り紅茶、釜炒りほうじ茶、釜炒り烏龍茶など)
④生産者が教える美味しいお茶の淹れ方など、生産者との交流など

◆詳細&お申込み・お問い合わせ先:
詳細や問い合わせ先についてはこちら↓
         一般社団法人ツーリズム高千穂郷 HPをご覧ください。

秋の高千穂、そして「茶たび」をお楽しみください

高千穂地域はいわずと知れた、九州屈指、いや日本屈指の観光地。
しかも、今回ご紹介した「茶たび」が開催される、11月26日には紅葉も楽しめそうです。
(日本気象協会による予測だと、今年は11月上旬~11月中旬に見頃を迎えそう・・・
 とのことです。詳細はこちら→日本気象協会HPへ)

パワースポットが多数あり、高千穂峡などの有名スポットを有する高千穂を観光しつつ、美味しい釜炒り茶を飲み学ぶ、行く先々では紅葉を楽しむことができる・・・最高ですね!
この秋は是非高千穂へ!

余談ですが、パワースポットといえば、一心園さんの茶畑は、「狭窩穴」という地形構造をしており、隠れたパワースポットなのだそうです。紅葉と観光と釜炒り茶を楽しめ、パワーまでもらえる・・・という。

注意点として、屈指の観光地高千穂の、しかも観光シーズンは、航空券チケットや宿泊予約が取りにくくなりますので、そちらも含めて「茶たび」のご予約はお早めに。

◆関連コラム:【お茶の基礎知識】国内緑茶生産量の1%以下の希少なお茶!「釜炒り茶」とは?