京都府と兵庫県にまたがる丹波地方で生産される茶。
丹波地方は盆地で、昼夜の気温差が大きく、霧の発生も多い、お茶の栽培に適した土地である。
「毛吹草(1638)」や「国花万葉紀(1697)」「巡察記(1840)」などの書物にも丹波の特産品として茶に関する記述が残っており、江戸時代末期には全国有数の生産をあげるまでになり神戸港から海外に輸出されていたことが記録されている。
現在も兵庫県のお茶の生産量の70%を占める。
梵釈寺(ぼんしゃくじ)の僧永忠(えいちゅう)の煎じた茶を服された嵯峨天皇が、その後、近江・丹波・播磨などの諸国に茶を植えさせ、毎年献上させたことが「丹波茶」の起源といわれており、文保寺(現丹波篠山市)本堂の石垣に最初に植えられたとされている。
※補足 梵釈寺:平安時代に近江国志賀郡の旧大津宮付近(現在の滋賀県大津市)にあった寺院
で、現在は廃寺となっている。
※参照元
京都丹の国農業協同組合
https://ja-kyotoninokuni.or.jp/eat/tea/